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イチネンHDの優待廃止はポジティブな廃止か?

株主優待の廃止が昨今相次いでおります。
長く保有する意思のもと、廃止を言い渡されるのは辛いものです。
SNSの発達もあり、その様な情報はすぐ拡散され保有している当事者からすると早く売ってしまいたい気持ちになります。

焦りもありそもそも売るべきなのか、ホールドを続けるべきなのかが分からなくなります。
自分自身も前は直ぐ売ってしまう傾向がありました。

しかし、適時開示情報や会社状況、株主還元方針を読み込んでいくと優待廃止の全てがマイナス要因かと言われるとそうではないことが見えてきます。

今回は優待廃止の企業でも保有を続けて問題なさそうな企業の特徴についてお伝えします。
これを理解することで、今後株主優待の廃止と言われてもドッシリと構えることが出来る様になりますので宜しくお願いします!

目次

結論:廃止前より株主還元が増えればいい

結局の所、これに行き着きます。
拍子抜けされたかもしれません。要するに優待を廃止しても、配当や自社株買いで優待を上回る還元をする企業であれば問題ないということです。

例えば100株保有でQUOカード1000円の優待を提供する企業であれば、配当を1株あたり15円増配すれば問題ないです。

100株保有で1000円のQUOカードではなく、1500円の現金が貰えるので当然ですよね。

当たり前のことを言ってるのですが、優待廃止直後にこの様になるということは中々予測ができません。
優待廃止分とセットで増配を大きく発表する企業は中々ないからです。
なのでこれを事前に予想する流れをイチネンHDを例にして話します。

イチネンHDの優待廃止について

早速ですがイチネンHDを例にとって説明します。
イチネンHDは自動車リース業やメンテナンスを受託する会社です。

引用元:企業HPより

残念ながら9月9日に株主優待の廃止を発表します。
定番のQUOカード優待ですが、やはりQUOカード優待は廃止のリスクが高いと思い知らされます。
この優待廃止が結果的に廃止以前よりも還元額が増えると予想する銘柄です。
まず廃止を発表した際の内容について見ていきます。

24年3月をもって優待を廃止すると宣言しているので、後1回は優待を貰えるという所は良心的です。
そしてイチネンHDは優待廃止と合わせて増配を発表しております。

しかもこの増配は3月の期末配当ではなく9月の中間配当です。
23円→25円と増配しているのですが、僕は中間配当で増配する株主還元の意識の高さを感じました。

優待は24年3月は行われるので、目先だけで見ると中間で2円増配しただけという事になります。

とはいえ2円の増配だから、QUOカード廃止後(1株10円計算)は結局還元額が下がると考えますよね。
仰るとおりです。ただここで考えて頂きたいのはイチネンHDの配当性向です。

廃止した優待分より増配する可能性がある

イチネンHDの配当性向は上記の画像の通り20〜30%と発表されています。
優待廃止宣言とセットで中間配当を増配する真摯な姿勢を見せる企業のため、配当性向も30%まで還元してくれる事に期待が持てそうです。

引用元:IRバンクより

過去の配当性向を見ていくと20%前後で既に株主還元をしているため、30%水準に引き上げないとそもそも変化がないので30%への期待が持てます。

そこから、イチネンHDが配当性向30%を達成した場合に配当をいくら還元するか計算していきます。
配当金はEPS×配当性向で金額が算出できます。

ではイチネンHDの今期予想EPSを見ていきましょう。

引用元:決算短信より

23年3月度の予想EPSは203円です。

ここに配当性向の30%を計算すれば今期の配当予想が計算できます。

203円×30%=60円

なんと今期の会社予想の業績通りに進捗し、配当性向30%で還元した場合は60円を配当で出す計算になります。
元々、開示している配当予想は48円のため12円の増配余地があります。

QUOカードは1株あたり10円の還元になるため、実質2円の中間配当含めて14円配当を増配する可能性があるという事です。

優待廃止から配当を増配する事で更なる株主還元をしていく可能性があることが分かります。

ただこれはあくまで、今期の業績予想通りに進捗した場合の話です。
直近の決算状況が悪いと意味をなしません。

そこで決算の進捗状況を見ていきます。

引用元:決算短信より

売上高は増収・営業利益は−4.8%減益しています。
ただ当期純利益は昨年とトントンの状況です。

会社としての通期業績予想は、10%の減益予想なので今の所は悪くありません。
ここからはたらればの話ですが、当期純利益が昨年比と同等の水準だとどうなるか。

22年3月期のEPSは234円です。
ここに配当性向の30%を掛け算すると、69円の配当となります。

さらに9円の増配余地が出てきます。

直近9月14日の株価が1261円です。
69円にまで増配すると配当利回りは5.4%に上昇します。

ここまで来ると一気に高配当銘柄の上位に来る銘柄に化けます。
以上のことを踏まえてイチネンHDは優待廃止を発表しましたが、高配当銘柄に化ける可能性があるため焦って売却する必要はないと考えます。

かつての人気優待タカラレーベンについて

ここからは株主優待廃止→増配の流れで株価を戻したタカラレーベンについて紹介します。
タカラレーベンは、3万円前後で買えるお米券がもらえる人気株主優待でした。

しかし昨年7月にお米券の株主優待を廃止します。

引用元:株探より

優待廃止直後に①の部分でお分かりの通り株価は下落します。
そこから暫く株価の低迷は続きますが上記の②から株価は復活します。

どんな材料が出たかというと増配です。
元々の22年3月期の配当を14円→18円へ増配します。
更に23年3月期を2円上乗せの20円へと増配されます。

これが好感され200円台で推移していた株価は急騰します。
とはいえ、優待廃止直前の株価は340円前後でしたのでまだ戻してはいません。

では現在の株価はどれくらいかを確認します。

引用元:株探より

なんと390円台まで上昇しており、優待廃止前より株価を戻しています。
タカラレーベン の優待廃止前は配当が14円+優待お米券(440円)です。

優待廃止前:合計18.4円の還元
増配後還元:配当20円の還元

こう見ますと優待廃止前より、増配後の株主還元の方が手厚くなっているのが分かります。
株価も当然、廃止前の値段を回復することは予想ができます。

タカラレーベンについては増配までのタイムラグがありますが、優待を廃止しても増配で株主還元をしてくれれば優待廃止も恐れることがないことがよく分かる事例だと思います。

まとめ

株主優待廃止は確かに優待好きからするとバッドニュースです。
しかし、増配で株主に報いることが出来るのであれば優待廃止になっても焦ることはありません。
企業により株主還元の姿勢は異なるため「公平性という観点から」というお決まりの文言はどうしても出てきます。

大事なのは、企業が開示する配当性向と予想EPS・直近の決算進捗です。

これがわかれば、配当金でどれくらい還元するのかというのは予想が立てられます。
優待廃止とトントンくらいの増配であれば問題ないですし、廃止前より配当を大きく増やすのであれば寧ろいいことです。

今回はイチネンHDを例に取り上げて見ました。
優待廃止銘柄が今後出てきた際には、この考え方を思い出して頂き感情的に売るのではなく合理的な判断でホールドもしくは売却を選択して頂けたらと思います。

最後までお読みくださいましてありがとうございました(^^)
それではまた♪

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